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Diario dei Golosacci

〜 くいしんぼ日記 Vol.3 〜


 

10月30日

秋といえば栗!ですね。

“栗のクリーム”の紹介文にも書いていますが、ヨーロッパの中でも特にイタリアにはたくさんの栗の木があります。
イタリアには栗を使った料理がそれはいろいろあって、栗がなりよりも好きな私は、あれも食べたいこれも食べたい、と頭が痛い・・・・・(- -;)

リナルド曰く、栗を使った秋の伝統的な料理との一ついうと、イタリアを南北に走るアペニン山脈で食べられる“栗のミネストローネ”抜きには語れない!そうです。
トスカーナですと、北の方にあるピストイアガルファニアーノアミアータ山付近でよく食べられるようですが、それはむかーしむかし、このあたりで働いていた石切りの人達にとって、“栗のミネストローネ”がとても重要なエネルギー源だったからなんだそうです。

皆さんもご存じように、石を切り出して運ぶというのは、それはそ栗の木
れは厳しく辛い仕事ですね。
そこで彼らは元気をつけるべく、栗や白インゲン、野菜などがたーーーーっぷり入ったミネストローネを食べていたのです。
“栗のミネストローネ”が食べ始められたのは、もう何世紀も何世紀も前ですが、今でもこの地域では昔通りのおいしーいミネストローネを食べさせてくれるそうです。

リナルドも何年か前にこの“栗のミネストローネ”を食べたそうですが、それはそれは“うまかった!”そうです。
栗大好き!の私としては、ぜひ行って食べてみたい!のですが、妊娠9ヶ月の身としては遠出できません。(T-T)

そこで、リナルドがこのミネストローネを再現してくれることになりました。
さて、結果は以下に?? (こちらのページへどうぞ♪)

 


 

10月23日

前回に引き続き、ローマでのお話です♪

去年、フィレンツェの市庁に提出するための結婚に必要な書類を取りに、やはりローマ大使館に来
たときのこと。時間つぶしにぶらぶらと近所を歩いていたのですが・・・・

“んーーーーーーっ?!”

ショーウィンドウに飾られたそれは見事なパルミジャーノ。
今ではほとんど見かけなくなってしまった、ちょっとピンクがかった本物のパルミジャーノがどど
ーーーんっと置いてあるではないですかっ!(この本物のパルミジャーノについては、また別の機
会に)
お店の中を見ると、いやーーーー、すごい!
チーズ専門店 北から南までイタリアの各地方のおいしーいチーズが
 ずらりっ!
 私もリナルドも半ば夢心地でチーズを買って帰ったのでした。

 そ・し・て、今回の約一年後のローマ訪問。
 くいしん坊の私達がこのお店に来ない訳がない!(^◇^)
 新しいパスポートを無事もらって、このチーズ専門店へ直行。
 中に入ったとたん、“プーーーンッ”とチーズの匂いがあたり一面に。
全部買って帰りたい!と思いましたが、ここはぐっとこらえてとりあえず3種類選んできました。

まず“グレザール”。
これは私が選びました。
ヴェネト州のベッルーノにある“セディコ”というところで作られるそうです。牛のミルクを低温
殺菌して作ったチーズで、30〜50日間寝かせただけのフレッシュなものとそれから70〜90日間熟
成させたものとあるそうです。
買ったのは、フレッシュなもの。
色はうすーーいクリーム色で、きめが細かく、しっかりしているのですが、クリーミー。
作っておいた洋なしのジャムとそれはよくあって、“あら、あら、あら・・・”という間に食べて
しまいます。
他のこの手のチーズにありがちな“くどさ”がないんですね。
 
次に“ヴェッツェーナ”。
これはリナルドが選びました。
トレント州のチーズで、それはふるーい歴史を持つチーズだそう
です。“ラヴァローネ・ヴェッツェーナ”というアルプスの高
原で放牧された牛のミルクで作るのですが、このチーズに魅せられたファンはかなり多いとか。
このチーズが他のと違うのは、夜しぼっておいたミルクの上に浮かんだ脂肪分の取り除いたものに朝しぼったばかりのミルクを混ぜることです。このチーズも2種類あって、約18ヶ月熟成させたものと24ヶ月熟成させた“超熟成もの”とあるそうです。
色は黄色で、牛が食べたアルプスの草の匂いが感じられるはっきりした味です。
トリノの赤ワイン“テロルデゴ・ロタリアーノ”とすごく合うんですって。

最後に“トーマ・エルボリナータ”。
これは去年も買って帰って、二人ともものすごく気に入ったので、また買ってきました♪
ピエモンテのチーズなのですが、古代ローマ時代から存在し、一度このチーズを食べた人は、も
う大ファンになってしまうとか。(私達ですね ^^;)
牛の全乳と部分的に脂肪分を取り除いたミルクで作られ、一度チーズの形ができたら塩水に漬け、
それから15〜60日ほど熟成させます。
これは普通の“トーマ”。
“トーマ・エルボリナータ”は、ミルクに“ペニチッリウム”という菌を混ぜた一種の“青かび
チーズ”です。
チーズの色はクリーム色で、それはもうなめらか!青かび系のチーズが好きな人には、たまらない
おいしさです。(*^▽^*)
これに“コルオニーレ”や“ソルベ”などのジャムをのせると、おいしさがさらに倍増!
ワインは、ポルトガルの熟成した“ポルト”や超熟成させたシチリアの“マルサラ”が合うそう
です。

ローマに行かれたら、このチーズ専門店、ぜひ行ってみてください。
それはもう圧巻ですよ。住所は、via Collina 14です。

リナルドと
“あのお店がフィレンツェにあったらねぇ・・”
“でも近くにあったら、それこそ破産してしまうかも”
“確かに・・・・・(^^;)”
と話しながら帰途についたのでした。

 


 

10月16日

火曜日に約一年ぶりにローマに行って来ました。(^.^)
大きなお腹でちょっと心配だったのですが、パスポートが来年の2月の頭に切れてしまうので、
赤ん坊が産まれる前にすませておこうということになったのです。

午前中に無事更新の申し込みをすませた私達は、“さぁて、お昼食べるぞー!”
日本大使館のイタリア人のおじさんに
“どこかこの近くで典型的なローマ料理を食べれるところありますか?
例えばアッバッキョ・アッラ・カッチャトーラとか・・・”
 
実は去年もこのおじさんに聞いてすぐ近くのトラットリアに行ったのです。
とってもおいしかったのですが、リナルドお目当てのこのアッバッキョ・アッラ・カッチャトーラ
はなかったんですよね。
“そうだなぁ。アレッサンドリア通りに2件ほどおいしところがあるよ”

さて、アレッサンドリア通りに着いた私達。
2,3件ほど並ぶトラットリアのメニューを見ましたが、アッバッキョ・アッラ・カッチャトーラ
は載ってません。
でもここであきらめる私達ではないのでした!(食べ物のためなら、エーンヤコーヤ)
パン屋のおばさんに聞くと、“ヴァル・ディ・サングロ”なら頼めば作ってくれるとか。
さっそくそのトラットリアに聞いてみると、今日はやらないとのこと。
“そうなんだぁ・・・・・残念”(T-T)

でもお店の雰囲気がとてもよくなんとなくおいしものを食べさせてくれそうだったので、結局うろ
うろした後、またそのトラットリアに戻りました。
メニューを見て、取りあえずプリモを2種類セコンドを2種類選んでいると、
オーナーのおじさん
が来て、
“アッバッキョ・アッラ・カッチャトーラ、食べるかい?”
“えっ?!今日はやらないって・・”
“いや、ほんとに食べたいならこれから作るよ”
“わぉーーー!!”

さて、ここで“アッバッキョ・アッラ・カッチャトーラ”が一体どんな料理なのか、ご説明しましょう。
アバッキョ・アル・カッチャトーレ “アッバッキョ”というのはまだ小さい子羊のお肉のこと で、この“アッバッキョ”を使った料理は、典型的なラッツォ 州の料理なんだそうです。
 この“アッバッキョ”、約2千年も前から食べていたとか。
 つまり古代ローマ人も食べていたのですね。

 料理の方法は主に2種類で、一つはロースト、もう一つが
 “アッラ・カッチャトーラ”と言われ、これはローマの典型
               的な料理方法
らしいです。
作り方は、まず広くて浅い鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて、そこに小麦粉を加えて炒めま
す。その後にワイン(お店によってはお酢も)とロズマリーノ・唐辛子を入れて、そこにぶつ切り
にした太股のお肉を入れ、弱火でお肉がやわらかーーくなるまでじっくりと煮込むのです。
ラードがオリーブオイルに変わったこと以外は、もう2千年も同じ料理方法だとか。
すごいですねぇ・・・・・・・・・・

おぉ、来ました、来ました、“アッバッキョ・アッラ・カッチャトーラ”!
どどーーんっとテーブルに置かれたそれは、軽く3人分はありそうです。
古代ローマ人が食べていた料理、さてお味は・・・・

一口口に入れた後、二人して顔を見合わせ満足の笑み♪

お肉もさっぱりとしてとてもおいしいのですが、またそのお肉の煮汁が出ているソースが、これま
たうまい!!!
絶対食べきれないと思ってたのですが、ペロリと食べてしまいました。(^^;
リナルドは、約13年前にもこの料理を食べたそうですが、“あの時と同じくらい、ものすごくお
いしい!”と大感激。(*^▽^*)
(フィレンツェなんて、たとえ2年前でも同じ味を保ってるか信用できない)
私も1年間さんざん聞かされていた幻の料理を食べられて大満足。(^^)v 
 
“ローマってやっぱりおいしいよねぇ・・・・”
と、いっぱいになったお腹をさすりさすりトラットリアを後にしたのでした。

ローマに行かれたら、ぜひこのトラットリアに行ってみてださい。
値段も質&量を考えると、手頃です。
プリモで頼んだ手打ちパスタもとってもおいしかったですよ。
ただし、土曜日は夜だけ、日曜日はお休みです。

 


 

10月9日

皆さん、ジュリエット・ヴィノシュとジョニー・デップの映画“ショコラ”ご覧になりましたか?
あの映画を観ながら“チョコが食べたい!”と思いませんでした?
私は“毎日チョコ食べないとだめです”人間ではありませんが(実は弟がそうです ^^;)、やはり
おいしいチョコを食べると幸せです。(o^^o)

今回はどうやってチョコレートがヨーロッパに広まっていったか、お話しましょう♪ 

昔々、中央アメリカの“トルテキ”という民族の王様が“アツテキ”という民族にカカオの木を
プレゼントしたそうです。
トルテキ人はこのカカオの実をお金の代わりとして、また強壮剤の飲み物として利用していたよう
ですが、アツテキ人は、さらにこのカカオをペースト状にしこれに水や唐辛子・胡椒などを加え、
最初のチョコレートなるものを作り出したんだそうです。

さて、時は過ぎ16世紀
この地に兵を連れて現れたのがスペイン人のハーマン・コルテスです。
彼はアツテキ人からこの元気の出る不思議な飲み物をもらうと、“これはぜひ我が王に!”とカカ
オの実をカルロ5世の元に持って帰ります。ただ、最初のカカオの実を積んだ船がスペインに到
来したのは、それからさらに約50年たった1580年のことです。

このアツテキ人が発明したチョコレートは、元気が出るだけでなく、性欲も起こさせる飲み物だと
いうことで(ほんとなんですかね??)、あっという間にスペイン人の間に大人気となったのでし
た。それから長い間スペイン人はこのチョコレートの作り方を門外不出として守っていましたが
1606年フィレンツェのアントニオ・カルレッティがレシピを盗むことに成功し、またたく間
にイタリア全土に広がりました。
イタリア人はこれにバニラやシナモンやシトロンなどの香料を加え始め、メディチ家の人達はチョ
コレートにジャスミンを加えたものをとても好んだそうです。
イタリアで最初のチョコレート屋さんがオープンしたチョコいろいろ
のは、1720年代
フィレンツェ、ヴェネツィア、トリ
ノです。
その後、フランスのベルサイユ宮殿あるパリやオースト
リアのウィーンでもチョコレートは大流行します。チョ
コレートで有名なスイスには、以外や以外、1750年
になってやっとイタリア人の商人によってこの美味な
る飲み物が伝わってます(びっくりでしょう?)

その後、1828年ヴァン・ホーテンという人がカカオを粉状にしてそれを溶かす技術を発明し
1830年代コーラーという人が初めてチョコレートにヘーゼルナッツを混ぜることを始めま
した。このチョコとヘーゼルナッツの組み合わせは、今でも大人気ですよね。
さらにさらに80年代の終わりネッスルという人が濃縮したミルクを使っていわゆる板チョコを
作ることに、1920年代にアメリカのマーズという人が棒状のチョコを作ることに成功します。
リナルド曰く、これらは戦争に行く兵士が食べやすいようにということで考案されたとか。

チョコ・ヨーロッパ物語、いかがでしたか?
ところで、日本にチョコレートが持ち込まれたのは、いつなんでしょう?
ご存じの方がいらっしゃいましたら、教えてくださいね。

 


 

10月2日

先日ペコリーノチーズを仕入れに行ったついでに、アッシャーノという人口7千人ほどの小さな街に立ち寄りました。
ここに住んでいるリナルドの知り合いのマルチェッロというおじいさん(って言ったら怒られるかなぁ)にお昼に呼ばれたのです。彼は元レストラン経営者&コックで、今でもときどき頼まれて100人以上の料理を作る腕のよい料理人です。
当然今回のお呼ばれは、くいしん坊の私達には大歓迎!・・・なのですが、困るのは、死ぬほど食べさせられちゃうんですね、これが。(^^;

ソープラッサータ 家に着くと、すでにテーブルの上には、クロスティーニ・ト
 スカーニやイワシのマリネやハムなどがズラリ!
 その中にドドーーンッ!と置いてあったのが、
 “ソープラッサータ”。
 食べたこと、ありますか?
 直径20〜25センチほどのでっかいソーセージみたいたもの、
 と言えば、わかっていただけるでしょうか。

以前にもメルマガでお話ししましたが、食料が工場生産されるようになる前の50年代まで、
どの家庭でも豚を飼っていたそうです。
そして今頃の季節になると豚を一頭殺して、その冬を越すための重要な食料として加工したんですね。

後ろ足の太股の部分はプロシュット、肩から前足の部分はスパッラ、お腹の下の部分はパンチェッタ、首の前の部分はグアンチャーレ、首の後ろの部分はカポコッロ、背中の脂肪の多い部分はラルド(ラード)。
血や脂肪ももちろん捨てずに、使います。
血と脂肪を一緒に腸詰めにして茹でたものを“ブリスト”と言います。
私はまだ食べたことないですが。(おいしいらしいです)

そして、最後の最後に残った骨にくっついたお肉や脂肪。これを骨ごとゆでた後骨からそぎ取り、適当な大きさに切って、布製の袋に詰めたのが、“ソープラッサータ”なんです。
骨についた残りくずも決して無駄にはしない、昔の人の知恵なんですねぇ。

でも残念ながら、このソープラッサータも、今ではせまーい場所で人工の餌を食べさせられて育った豚のお肉が使われ、布製ではなくプラスティックの入れ物に詰めて作られていて、本物のソープラッサータにお目にかかるのは、かなり難しいです。
 
マルチェッロが出してくれたのは、もちろん昔ながらの製法で作られたソープラッサータ!(o^^o)
脂肪もサラリと口の中で溶けていきます♪
おいしーいソープラッサータに大満足している私達に、

“これ食べるか?あれは?
なんだ全然食べてないじゃないか。もっと食べろ。”

と、次から次に料理を持ってくるので、マルチェッロが台所に行く度に、

“え、なに、なに?! 今度はなに?! マルチェッロ、もう十分だよ!!!!!!”

とビクビクしていた私達だったのでした。(^_^;)

ところで、本当においしいソープラッサータ見分けるコツは、
 1.まず布製の袋に包まれていること。
 2.そして、脂肪分が、口に含んだときにサラリと溶けていくこと。
です♪

 


 

9月25日

9月もそろそろ終わりですね。(早いな〜)
まさに食欲の秋、まっさかり!

イタリアでは、9月の末から10月の半ばにかけてワイン用のブドウを収穫する大切な時期です。
フレッシュさが命の白ワイン用のブドウの収穫は9月末、逆に十分に熟させることによってドシ
ッとした味わいを出す赤ワイン用のブドウの収穫は10月半ばです。
去年はすごい猛暑のおかげでブドウの糖質が高く、ワインの当たり年でしたが、今年はどうでしょ
う??

さて、このブドウの収穫に先がけて、9月の最後の週末はあちこちで“ブドウ祭り”が行われま
す。そして、わがトスカーナでこの祭りに欠かせないのが、“スキャッチャータ・コルーヴァ
(ブドウのスキャッチャータ)!
簡単に言えば、ブドウの入った薄いパン(スキャッチャータ)です。
スキャッチャータは、バールなどで半分にスライスして、野菜やチたわわになったブドウ
ーズ・ハムなどをはさんで売っているのですが、食べたことありませんか?
もう一つ似たようなパンでフォカッチャというのがあるんです
が、私はいまだにこの2つのパンの違いがわかりません。
(だって、聞く人聞く人、みんな違うことを言うんです)

ブドウのスキャッチャータはもう何世紀にもわたって食べられていますが、昔は農家のおかみさんが、“ブドウ祭り”のために腕をふるったそうです。
近年では、街のパン屋さんやお菓子屋さんでも作って売るようになったそうですが、リナルド曰く
“オリジナルとは似ても似つかず、しかもまずい!”・・・・・そうです。(^^;
オリジナルを食べたことがないのでその違いはわかりませんが、確かに今まで食べておいしいと思
ったことがありません。

リナルドの指摘する間違いとは・・・・
 1.ブドウをたくさんのせすぎる!
 2.砂糖の使いすぎ!
   あくまでもパンであって、お菓子ではない。
 3.生地が薄すぎる!
 4.ブドウをのせた後、上から薄い生地をかぶせていない!
 5.エキストラバージンオリーブオイルを使うところを、バターを使っている!
以上だそうです。

なるほどねぇ。
お菓子じゃなくて、パンなのか・・・・  知らなかった。
じゃあ、本当のブドウのスキャッチャータはどこで食べられるか?
残念ながら、田舎のおばあさん達のところにでも行かないと、無理みたいです。(T-T)

・・・というわけで、それじゃ、自分たちで作ってみよう! ということになりました。

さて、結果は・・・・・・(こちらのページへどうぞ♪)

 


 

9月18日

イタリアに来て初めて食べたものはいろいろありますが、“バッカラ”もその中の一つです。
今では私の大大大好物の一つ♪

バッカラは鱈を塩漬けにして乾燥させたものですが、日本でも手に入りますか?
イタリアでは、北はヴィチェンツァから南はナポリまでもう
何世紀にもわたって食べられています。
・・・・が、このバカラ、実は地中海で捕れるものではないんですね。
リボルノ風バッカラ どこから来てると思います?
 なんと、ノルウェーなんです。(^◇^)

 時はさかのぼり1430年代。
 ヴェネツィア生まれの商人クイリーニは、いつものようにフラ
 ンドル地方
(今のヨーロッパの北西部)に品物を運ぶ航海へと
 出発しました。
 ところが、スペインの北のあるビスカッリャ湾にさしかかった
 時、大嵐に巻き込まれてしまったのです!
舵は壊れ、クイリーニとその乗組員達はどうすることもできず、嵐の中を何日も漂ったのでした。

やっと嵐が過ぎさり海が穏やかになったとき、彼らの目の前に現れたのは、フランドル地方よりも
さらに北、なんとノルウェーのロフォテンという島々でした。
その中の一つの無人島に下りたクイニーニ達は、幸運にも、その近くに住む島の住民達からそれは
手厚いもてなしを受けたそうです。
彼らのすばらしいごちそうの中でもクイリーニが特に気に入ったのが、保存用に鱈をヒモでつるし
冷たい風で乾燥させたものでした。
クイリーニによってイタリア本国に持ち帰られたこの鱈の干し物は、あっという間にイタリアの広
い地域で食べられるようになったのです。
それ以来ずーーーっと、イタリアはノルウェーからこれを輸入しています。

ただし、クイリーニが持ち帰ったのは“ストッカフィッソ”という塩漬けにされていないもので
す。
バッカラ”は、それをさらに塩漬けにしたものなんですね。
“ストッカフィッソ”は主にヴィチェンツァなど北部で食べられていますが、トスカーナではも
っぱら“バッカラ”です。
調理方法もそれぞれの地域で違っていて、ヴィチェンツァではミルクフィレンツェでは長ネ
リボルノではトマトをベースにしたソースで食べられます。
ノルウェーのロフォテン島にはたくさんの“バッカラ”の工場があるのですが、イタリアの各地域
の要求に応えるために、それぞれ違う製法で“バッカラ”を作っているそうですよ。
イタリアとノルウェーが“バッカラ”でつながってるなんて、おもしろいですよね。(^^)
 
ところで、“バッカラ”を調理するのに何が一番難しいかというと“塩抜き”です。塩抜き用の桶
バッカラを売るお店には、それ専用の桶があるのですよ。
流水に何時間か浸して塩抜きするのですが、漬けすぎると塩も味
もなくなってしまってまずいですし、漬け方が足りないとパサパ
サして塩辛くて、これまた食べられたものではありません。
 
とても上手に塩抜きしているのが、フィレンツェの中央市場
ある“da Marcello”です。
身も肉厚でとってもおいしいですよ。(o^^o)
あー、食べたくなってきた。
よしっ!今夜はバッカラのリボルノ風といきますか!

 


 

9月11日

ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ”(フィレンツェ風ステーキ)といえば、フィレ
ンツェのガイドブックには必ずといっていいほどのっている有名な料理ですね。

当然のことながら、フィレンツェにはビステッカ・アッラ・フィオレンティーナを出すレストラン
やトラットリアがたくさんあります。
がっ、本物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナを食べさせてくれるところは、ほとんどな
いといってよいでしょう。おいしいといわれるところでも、値段と質が折りあってないです。

本物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナは、どうあるべきか!

1.まず牧草でおいしーい草を食べて育った牛の肉であること
  (せまーいところで人口の餌を食べて育った牛の肉は却下)
2.肉の厚みが5センチ以上であること
3.焼くときは炭火で。表面をまずさっと焼き、味付けは塩と胡椒(もしくはお好みの香辛料)の
  み。間違っても、前もってタレやオイル・塩などに漬け込んではいけません。
4.中は生焼けであること(いわゆるカツオのたたき状態ですね)

これに大人の雄牛の肉であることが加わるのですが、狂牛病のため法律で禁止されています。
(ただ、今年の末には解禁になるとのことですが)

さて、この本物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、先日リナルドのおばさん家でしてき
ました。(^^)v

お肉は、リナルド御用達の“ビッキ”というお肉屋さんで調達。
ここのご主人は70才を少し越えたくらいだと思いますが、お肉 を選ぶ目はそれは確かで、フ お肉屋さんビッキ ィレンツェでお肉を買うときは必ず ここです。
 豪快に8センチ近くもの厚さにお肉を切り分けてもらい、いざお
 ばさんの家へ!(^o^)丿

 庭で火をおこし、でっかいお肉の塊をのせます。
 (リナルド曰く、一番いいのはオークの木の炭だそうです。
  香りがぜんぜん違うとか)
 まず片面をこんがりと焼き、裏返して塩とアロミ・デル・キャン
 ティをたーーっぷりとかけます。
 ジュージューとおいしーい匂いがあたり一面に(うっ、よだれが
 ……)
 もう片面もこんがりと焼けたら火から下ろして、
 再び塩とアロミ・デル・キャンティをたっぷりとかけて出来あが
 り♪

作り方は、ホントにビックリするほどシンプル。
全ては、お肉の質と厚さ、焼き方にかかってるんですね。

切り分けてもらったお肉は、それはやわらかくて味があってブォーノ!!ビステッカ
日本の霜降り肉などはちょっと重くてあまり食べられませんが、これはいくらでも入る感じです。
特に骨に近い部分がおいしくって!(o^^o)
私も本物のビステッカ・アッラ・フィオレンティーナを食べてみたい!という方は、うーむ、・・・・
おいしくてしかも手頃な値段というところを見つけるのは、難しい・・・・

そうですね、私達のところはいかがですか?
“これが本当のお肉の味かぁ”と感動されること間違いありません。=^-^=

 


 

9月4日

先週の土曜日は、まるで絵の具で塗ったかようなすばらしい青空に、カラリとした空気♪

家にこもっているのはもったいない!と、トスカーナの北にある“チェルデッロ”という小さな
小さな村に行ってきました。

この村はリナルドのお母さんが生まれたところで、リナルドにとっては思い出のたーーーくさんつ
まった大切な場所。リナルドのおじさん&おばさんはここに小さな家を持っていて、春から夏の終
わりにかけてこの村で過ごします。
出かけて行ったのは田舎のきれいな空気と景色を楽しむためもありましたが、実は夏の間毎週土曜
日の夜に村の共同の釜で焼くという手作りピザが目当て。(^.^)

気持ちのよい青空の下のーんびりと車を走らせ、村に着いたのは6時半過ぎ。
村の共同食堂となっている広場ではみんながにぎやかにおしゃべりしてます。

“おーっ!どうした?”
“よく来たねぇ”
“あれまぁ”

とみんなに声をかけられつつその輪に加わりましたが、ピザの準備をしている気配は・・・・・・
なし。
おばさんに
“どうしたの、突然?”と聞かれ、
“いやー、みんなの顔を見にちょっとね”とリナルド。
二人で顔を見合わせ、“ははは・・・・・”(T-T)
 
気を取りなおして村のまわりをぐるりと散歩した後、おばさんが“今日はね、この近くで捕れた鹿
の肉をミケーレが料理してね、みんなでお昼に食べたのよ。まだたくさん残ってるから、食べてい
かない?”

“えっ、鹿の肉?!”

木の下に置かれたながーいテーブルには村の人達がずらりと座り、私達も一緒に・・・・
“いただきまーす!”

出てきたのは、鹿の肉のミートソースをかけたペンネ、鹿の肉の煮込み、おばさん達の小さな畑で
鹿の肉の煮込み とれた新鮮な無農薬の野菜のサラダ。
 私、鹿の肉を食べるのは初めてです。

 まずペンネをパクリッ。
 んーーー。鹿の肉がソースにいい味を出していてうまい!

 鹿の肉の煮込みは・・・・・

うわーーーーっ、おいしーーーー!!!ワインやお酢、香辛料を混ぜたものに一晩つけ込み、トマ
トと黒オリーブでゆーーーっくり煮込んだそうで、ナイフがいらないほどお肉が柔らか。(^◇^)
おまけに鹿って、野原をかけ回っているせいかお肉がひきしまっていて脂肪分が少なくさっぱりし
てます。
リナルドは今までにも何度か鹿の肉をごちそうになっていて、大好物なんだそうですが、今日のは
今まで食べた中で一等賞だ!ともう大満足。(^^)

そして、すばらしかったのが、トマト!あまーいトマト
真っ赤に熟れた大きなトマトは、まるで果実のように甘いのなんのって!!
塩をかけてせっかくの味を台無しにしたくなくて、二人ともオリーブオイルだけをかけ、それこそおばさんがビックリするくらい食べました。

素朴だけど、豊かな豊かな田舎の料理。

帰りの車の中、こうこうと輝く満月を見ながら、思いがけない大ごちそうに幸せいっぱいの二人だったのでした。

 


 

8月28日

今度のお祭りは・・・“ポレンタ祭り”!(*^∀^*)

前に“トルテッリ祭り”に行ったとき、隣に座ったシニョーラが“ここのポレンタ祭りは毎年来る
の。おいしいわよ”と言っていたので、それはぜひ食べてみねば!ということになったのです。

ところで、ポレンタは北イタリアでよく食べられると思われているようですが、中部イタリアでも
約15世紀に“グラノ・ドゥーロ”と言われるスパゲティなどが普及するずーーっと前から、よく食
べられている料理なんです。
トスカーナですと、南部のマレンマ地方の郷土料理“猪肉の煮込み”には必ずポレンタがついて
きますし、今回のポレンタ祭りが催された北部の方でも有名です。
リナルドのお母さんはこの付近の出身で、若い頃はよく暖炉に底がまーるくなった鍋をつるし、薪
で作っていたそうです。

正当な(?)ポレンタ作りって、それはそれは大変なんですよ。
まず水に塩を加え(スープでもよい)、沸騰したところでトウモロコシの粉をだまができないよう
に混ぜながら、少ーしずつ少しーずつ加えていきます。昔は木ベラではなく、角を丸く削った棒を
使っていたそうです。
粉を全部加え終わったら、後は粉が煮えるまで混ぜ続けるのですが、これがすごい力仕事!
水分がだんだんなくなりドロリとしてくるので、かなりの力を込めて混ぜなければいけません。
焦がしてもいけませんし。
シンプルなんですが、おいしいポレンタを作るのって、ものすごーーーーく難しいんです。

さて、ポレンタ祭りに話を戻してと。

この日はちょうど“フェッラゴースト”と呼ばれるイタリアの祝日の日で、9月を思わせるような
カラッとしたすばらしい天気に恵まれ、二人とも上機嫌。(o^^o)
 道の脇には、あちこちトウモロコシ畑が広がっています♪

 お昼の1時近くに会場に着くと、すでにたーーーーくさんの 人が。人気なんですねぇ、このお祭り。
 この地方では、ポレンタにミートソースかキノコの入ったミー
 トソース、またはシンプルにすり下ろしたチーズとオリーブオ
 イルをかけて食べます。
 私達はキノコの入ったミートソースのポレンタと、ポレンタの
 フリットを頼みました。

まず、キノコの入ったミートソースのポレンタ。
ヒェーーーー! びっくりするほど、うんまい!
やわらかくてトローリとしたポレンタが、ソースと絡み合って、口の中にするするっと入っていき
ます。こんなポレンタ、食べたことないです。

次は・・・ポレンタのフリット。ポレンタのフリット
・・・・・・・・・・・
う、うますぎるっ。
揚げたてのアツアツのポレンタは、表面はサクッ、そして中は
トロリ。いやーーー、絶品です!!o(^o^)o

二つとももう一つ胃袋があれば、“おかわりください!”
と言いたくなるほど、美味でした♪
これが本物のポレンタなんですねぇ。
いや、恐れ入りました。m(_ _)m
来年もまた絶対来るぞ!

 


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